【大阪市港区 産官学連携】チャレンジポート実地研修 築港小学校のこどもたちと地域の企業が、社会や日頃の課題を一緒に考えてみました。

こんにちは!広報担当の森下です!

今回は「チャレンジポート2019」の実地研修についてのレポートを紹介したいと思います!

 

チャレンジポートとは

大阪市港区の企業が産官学の連携体制をつくり、地域の小学校へ出前授業を行います。

社会や地域、毎日の生活で課題を感じることについて、

「どうすれば解決できるのか」「何を発明したら便利になるか」など

子供たちと一緒になって考え、プロダクトやサービスとして商品化まで手掛ける

イノベーションポート200のメイン事業の一つです

 

 

12/03 第一回授業 福祉・飲食・スポーツ 各社の悩みを体験!

 

先週の第一回授業は、サービス業やスポーツ分野の事業者さんが、子供達に社会課題を考えてもらうテーマでした。

今回参加してくれた港区の企業は、

株式会社ファーストオーシャン(飲食)

 

株式会社フォレスト(飲食)大阪港 お好み焼き もり家

 

株式会社あんしん壱番(防犯グッズ販売)

 

SAKULA(美容院)

 

株式会社HANG(スポーツ器具開発)

 

株式会社DREAMS(飲食)

 

以上の皆さんです。

 

各社3チームに分かれて、自分たちの分野でよくある困りごとなどを

子供たちに体験してもらい、活発な意見をもらいました。

 

例えば飲食店のチームでは、生徒が店内スタッフ、社員が外国人のお客役になりきり、

外国語対応の難しさを体験したり、インバウンド向けのサービスについて検討しました。

 

イノベーションを起こそうとするとき、まず初めに課題抽出が必要だということを

企業の皆様には事前のオリエンテーションで学んでいただいています。

 

小学生のころから日頃の生活で困ったことがあれば、素直に疑問化することで

アプローチを考えるきっかけになると、私たちは考えています。

今回の授業ではそのきっかけを学んでもらいました。

 

 

12/10 第二回授業 ものづくり企業は、片づけ方も徹底している!

第2回目の授業は

金属パーツ加工を専門とする成光精密株式会社と、

産業用歯車の製造を専門とする有限会社南歯車製作所の皆さんに授業を準備していただき、

物作りをする上で大切なことを子供達と一緒に考えました。

 

工場の現場で大切なことは、丁寧な作業や安全に配慮することだけでなく、

「整理整頓」を心がけることも非常に重要だそうです。

そのことを実感してもらうために、まずは無造作に集められた金属パーツから必要なものを選別して、

制限時間内にお手本通りのロボットを組み立ててもらいます。

 

一見簡単そうですが、パーツのサイズやねじ径の違いもあり、思ったより難しそうなチームも。

プラモデルのように初めからパーツが整列しているわけではないので、必要なものはどれか探すのに苦労しました。

 

 

今度はこの問題を解決するために、用意されたトレーに自分たちの考え方でパーツを整理してもらいました。

次組み立てる際にもっとわかりやすくパーツを拾えるように、片付けかたを考えます。

 

 

第1回授業からさらに発展して、与えられた課題や問題に対して、

実際にアプローチしてみるという授業でした。

各班で思い思いの片づけ方が開発され、課題解決の良いトレーニングになったように思えます。

 

 

 

 

12/17 第三回授業 課題を通してアイデアを提案!

第3回はこれまでの授業で体験した様々な現場の課題や、社会の困りごとに対して、

生徒の目線から実際に解決のアイデアを発案してもらいました。

 

 

ものづくり・飲食・福祉・スポーツ分野の各班に分かれて、

大人さながらのブレインストーミングが繰り広げられます。

積極的な会話が飛び交い、非常に活気のある会議でした。

 

 

 

各班の課題

飲食チームの課題
外国人観光客へのお土産をあげたい
ものづくりチームの課題
家でも使える片付けシステム
スポーツチームの課題
ハンドバットの新しい使い方/改良
福祉チームの課題
バリアフリーのくしを作る

 

これらの課題から得られたアイデアを、実際にカタチにするのがチャレンジポートの醍醐味です。

チャレンジポートでは、子供たちが考えて採用されたアイデアを、

担当企業が中心となって製造・商品化したり、現場での活用にいたるまでを目的としています。

本年度の子供たちからも、鋭いアイデアを多く提案してもらえました。

 

例えばものづくり班では、

「片づけボックスを作るのであれば、家族には内緒にしたく鍵をつけたい。

でも鍵をなくすと困るので、ダイアル式にしたらどうか」

 

「一定の物量が収納される音が鳴る仕組みにしたらどうか、

入れすぎ防止を知らせてくれると便利かも」

 

という様な、実際に搭載されていると本当に便利におもえる様なアイデアが提案されたり、

 

 

バリアフリーのくしを考えようとしていた福祉班では、

「高齢者はくしの素材を柔らかくしないと痛いかもしれない」

「軽いくしや長いくしがあったら便利そう」

 

という意見があり、かなり具体的な発案に企業の担当者も唸るほどでした。

 

 

参加企業にも社員教育の効果あり

一見子供たちの社会体験のようなカリキュラムですが、

参加企業の社員さんたちにも一定のメリットがあります。

 

授業の企画は初めから決まっているわけではなく、採択された企業の方に作ってもらいます。

子供たちが活気づくような課題選定、いかに難しい言葉を使わずにわかりやすく自社の魅力を伝えられるのか、

コミュニケーションの手段も事前のオリエンテーションで確認しました。

 

小学校へ授業に赴く前には、3度のオリエンテーションに加えて、

個別に何度もカリキュラムの調整を行います。

実際の授業では、もちろん企画した社員さんが進行することになるので、

自社の課題や魅力を大勢の前で発表できる貴重な機会となっています。

 

自社スタッフが張り切って参加している姿を見て、

参加企業の代表からはこんな感想が述べられています。

答えを初めから誘導したり、近道を作らなかったので、自由な発想があってよかった。

若手チームだけで企画をやりきった結果を、社内でも反映させてほしい」

 

「この研修で大切にしてもらいたいのはコミュニケーション。それを通してかっこいい大人の姿を見せたい。

楽しい会社、大人のコミュニケーションとはどういうものかを見せたい。最高のチームはできているので、ここにいるメンバーならプロダクト化も必ずできそうだ」

 

 

今後、子供たちが提案してくれた意見を精査して、

プロダクト・サービス化にふさわしいアイデアが選ばれ、実際にカタチになっていく予定です。

 

地域の企業と社会が一緒になって課題を解決しようとするこのチャレンジポート。

これらも地域との関りを深め、参加いただいた港区の企業の皆さんが

胸を張ってこの体験を外に発信できるような、

そして、アイデアを考えてくれた子供たちが、これを機にものづくりに興味を持ってもらえるような、

そんな商品をカタチにしていこうと思います!

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